毒親とは?アダルトチルドレンってなに?
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生きていく中で、生きづらいことはたくさんあります。
勉強や仕事、家庭や家族、そしてその周りにある人間関係。
なんとなく流れて生きてきているけれど、なにか生きづらさを感じる。
もしかして私の生きづらさの原因は、親の影響や、アダルトチルドレンだからなのか。
日本人の約8割がアダルトチルドレンだと言われているそうとです。
私自身、体調を崩して心身ともにどん底だったときに出会った言葉が「毒親」と「アダルトチルドレン」でした。
知っていくうちに、私は毒親持ちでアダルトチルドレンだと認識できました。
アダルトチルドレンというのは病気でも病名でもありませんが、その生きにくさから様々な病気にかかることがあります。
毒親とは?アダルトチルドレンとは?
毒親とは?
「毒親」は「毒になる親」の略語です。
1989年にスーザン・フォワードがつくった言葉です。
「子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親」のことを表しています。
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無力な子どもの人生を支配、害悪を及ぼす親・・・怖いですね。
アダルトチルドレンとは?
アダルトチルドレンは「adult children of alcoholics」の略で、もとは親がアルコール依存症の家庭で育ち、成人した人のことを示します。
アルコール依存症治療をしていくなかで、依存症者本人含めてその家庭に機能不全が起こります。
その機能不全な家族の中で子どもが育ったことにより、大人になってもトラウマを持ち続けている、影響を受けている人や現象のことをさします。
親がアルコール依存症ではないけど、アダルトチルドレンになるのか
私の親は全くお酒が飲めません。
ですが、父親はパチンコ、母親はお金に執着していました。
アルコールのようにわかりやすい依存症だけでなく、なんらかのやめたくてもやめられないようなものがあると、家庭や育児よりもそちらが優先され続けることになります。
アダルトチルドレンは「機能不全家族で育ち、明らかな親の虐待、身体的暴力を受けて育った人も指す」ともあり、アルコール以外でも家庭としての機能が成り立たない状況で育った人のことを指す言葉でもあるのです。
我が家でいうと、物が飛び交う、壁に穴があくといった争いを日々経験していました。
直接的に私が殴られたりという身体の虐待はありませんでしたが、日々夫婦喧嘩を目の当たりにすることによる、精神的な虐待が行われていました。
こんな状況では家庭としての機能が成り立っているとは言えません。
(もっと怖いことに、当時はこれが普通の家庭であると信じていました・・・)
アダルトチルドレンは病気?
アダルトチルドレンは頭文字をとってACとも言いますが、病名ではありません。
私自身がどん底だったときに、「アダルトチルドレンがいっそのこと病名で、薬を飲めば治るような病ならいいのに」と思いました。
それくらいつらい状態です。風邪やインフルエンザのように薬を飲んで、時間が経てば治るものではありません。
生きづらい状態が続いているのです。
その生きづらさゆえに、うつ病や不安障害、アルコール依存、ひきこもりなどの疾患があらわれることがあります。
今の日本にうつ病やひきこもりなどの問題が多いのは、8割もアダルトチルドレンがいることを踏まえれば、仕方のないことかもしれません。
生きづらさの原因は?
アダルトチルドレンが生きのびるために得たもの
アダルトチルドレンにはいくつかの特徴があります。
完璧主義者だったり、周りの期待通りに振るまったり、「NO」が言えなかったり。
いろいろな特徴がありますが、どれも子ども時代を生きのびるために手に入れた生き方です。
親に養育されるため、認めてもらいたい、愛してもらいたいと願って手に入れた方法です。
幼いときに身に着けた術が、大人になった今、自分を辛くしていませんか
私はとても自尊心が低く、自分を大切にすることが苦手で、完ぺき主義だったり、周りの顔色をうかがうことに長けています。
そうした能力は物心ついたときから得ていました。
自分ためになにかしてもらうことが少なく、親は自分のことで精いっぱい。少しでも家庭が平穏であるために、道化師やヒーローになりなんとか生きのびてきました。
そして普通の家庭で育っていたら育まれなかったその生きのびてきた能力を、実際に大人になってからも気が付かずに使ってしまうのです。
当時は生きのびるためのスキルでしたが、大人になった今では自分を苦しめている能力になっている可能性があります。
アダルトチルドレンが生きのびるために得られなかったもの
もう一つアダルトチルドレンが生きずらい理由は、普通の家庭で育っていたら当然教えてもらっているであろう生活能力が低いことがあります。
日々生きていくのに精いっぱい。
衣食住の基本的なことを学んでいない可能性が高いです。
本当に基本的なことです。
暑いときには涼しい格好をする、寒いときはあったかくする。
体にいいもの、食べたいものを食べる。
整った部屋で生活する。整理整頓する。
えんぴつやお箸を正しく持てる。
生きていく上での基本的なことを適切な段階で学んでいない。
あとからでも学ぶことはできますが、周りができていることが自分にできていないというのは成長するにつれて劣等感につながります。
そんな生活する上での劣等感をもっていることは「生きづらさ」につながります。
自分を責めることはない
毒親やアダルトチルドレンという言葉を知ると、生きづらさの原因は自分のせいではなく、今の環境や育った環境によるものなのかもしれないと気が付くかもしれません。
親は選べません。
生まれついた環境も選べません。
よく「子どもは親を選んで生まれてきた」とか聞きますが、「好きで選んだんじゃない!」と思っていました。
平和な家庭の友達を見ると、なぜ自分だけがこんなに辛い状況なのかと落ち込むこともありります。そして恥ずかしくてそんな状況を誰にも言えずに、我慢して乗り越えるのです。
子どものころ、生きのびるために得たその力です。あなたの性格のせいではありません。
回復までの道のり
毒親から逃げること、アダルトチルドレンから回復すること。
簡単なことではありません。
ですが「毒親」や「アダルトチルドレン」という言葉を知ることで、できない自分ばかりを責めなくてもいいと知りました。
今まで十分苦しんで生きのびてきたのです。さらに苦しまなくていいように、少しでも楽に生きていけるように学び、回復へ踏み出しましょう。
く
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